埼玉大学
脳末梢科学研究センター
Brain and Body System Science Institute (BBSSI), Saitama University

ー学内外の知を終結した、戦略的研究拠点ー

組織・構成

個人プロフィール

氏名 足立 明人
所属部門 脳末梢機能連関研究部門
役職 兼任教員 理工学研究科准教授

略歴

1992 名古屋大学理学部数学科卒業
1995 名古屋大学大学院生命農学研究科博士前期課程修了
1998 名古屋大学大学院生命農学研究科博士後期課程修了
1998 - 2001 Texas A&M University, Dept. of Biology, ポスドク
2001 - 2002 近畿大学医学部 ポスドク
2002 - 2006 近畿大学医学部助手
2006 - 現在 埼玉大学理工学研究科 准教授

研究テーマ

(1) 発現に概日リズムを示す遺伝子群の機能解析

概日リズム分子制御機構は、時計遺伝子によるフィードバックループが明らかとなり、その基本骨格はすでに完成していると考えられている。しかしながら、概日リズムの重要な性質である温度補償性を始め、完全な制御機構の解明には至ってない。そのため、新規の時計遺伝子、もしくは関連する制御因子の関与が予想され、その検出を目標に周期的に発現する遺伝子群の機能解析を行なっている。

(2) 概日リズム制御機構による細胞周期制御の解明

我々は周期的に発現する遺伝子群の機能解析の結果、細胞周期を制御する因子を検出した。この因子は概日リズムと細胞周期をつなぐ分子リンクとして機能おり、この因子を中心に概日リズム分子制御機構による細胞周期制御の解明を目指す。

(3) 温度補償性に関する研究

我々は周期的に発現する遺伝子群の機能解析の結果、温度補償性維持、特に低温時の温度補償に関与する遺伝子群の検出に成功した。この遺伝子群の作用機序を明らかにするとともに、高温時の温度補償機構に関与する遺伝子群の検出し、温度補償性の制御機構解明を目指す。

(4) 生殖腺制御に関する研究

生殖腺の制御に視床下部-下垂体-性腺軸(HPG軸)は重要な働きを示す。中でも、視床下部のキスペプチン陽性細胞はエストロゲンのフィードバック調節と下垂体より性腺刺激ホルモンを放出するGnRHをつなぐ介在神経として働く。齧歯類のLHサージの時刻制御や光周性反応における日長測定に体内時計の関与が明らかとなっており、その制御機構の解明を目指す。

研究のキーワード

概日リズム;時計遺伝子;細胞周期;温度補償性;光周性

これまでの主要な業績

  1. Xu Z, Kaga S, Tsubomizu J, Fujisaki J, Mochiduki A, Sakai T, Tsukamura H, Maeda K, Inoue K, Adachi AA: Circadian transcriptional factor DBP regulates expression of Kiss1 in the anteroventral periventricular nucleus. Mol Cell Endocrinol. 339, 90-97, 2011
  2. Nagano M, Adachi A, Masumoto KH, Meyer-Bernstein E, Shigeyoshi Y: Brain Res 1289, 37-48, 2009
  3. Devnath S, Kataoka T, Miura K, Kusuda M, Kitamura K, Kumada Y, Mochiduki A, Kaneko K, Adachi A, Inoue K: Cgr11 encodes a secretory protein involved in cell adhesion. Eur J Cell Biol, 88, 521-529, 2009
  4. Aizawa S, Hoshino S, Sakata I, Adachi A, Yashima S, Hattori A, Sakai T: Diurnal change of thyroid-stimulating hormone mRNA expression in the rat pars tuberalis. J Neuroendocrinol, 191 839-846, 2007
  5. Nagano M, Adachi A, Nakahama K, Nakamura T, Tamada M, Meyer-Bernstein E, Sehgal A, Shigeyoshi Y: J Neurosci. 23, 6141-6151, 2003
  6. Adachi A, Natesan AK, Whitfield-Rucker MG, Weigum SE, Cassone VM: Functional melatonin receptors and metabolic coupling in cultured chick astrocytes. Glia, 39, 268-278, 2002
  7. Ueda HR, Chen W, Adachi A, Wakamatsu H, Hayashi S, Takasugi T, Nagano M, Nakahama K, Suzuki Y, Sugano S, Iino M, Shigeyoshi Y, Hashimoto S: A transcription factor response element for gene expression during circadian night. Nature, 418, 534-539, 2002