埼玉大学
脳末梢科学研究センター
Brain and Body System Science Institute (BBSSI), Saitama University

ー学内外の知を終結した、戦略的研究拠点ー

組織・構成

個人プロフィール

氏名 長谷川 登志夫
所属部門 脳機能解析応用部門
役職 専任教員 物質科学部門 准教授、
兼任教員 脳末梢科学研究センター 准教授、
客員研究員 埼玉県産業技術総合研究センター

略歴

1981 埼玉大学理学部卒業
1983 東京大学大学院理学系研究科有機化学専攻修了
1983 - 1995 埼玉大学教養部教務職員
1989 理学博士(東京大学)
1995 - 1999 埼玉大学理学部助手
1999 - 2007 埼玉大学理学部助教授
2007 - 現在 埼玉大学大学院理工学部准教授

研究テーマ

(1) 日本古来の香気素材の香気プロフィールの解明:新規香気解明手法の開発

日本の伝統的な香り文化に使用されている白檀などの香気素材は,多数の香気成分によってその香気が形成されている。これら素材の香気は,個々の成分香気の特徴からは予想ができない特徴を有していることがほとんどである。このため,未だにその香気の特徴は明らかにされていない。近年明らかになりつつある匂い受容機構の知見をもとに新規の香気解明手法を開発し,これら素材の香気プロフィールの解明を目指し研究を行っている。

(2) 有機分子の構造と香りの関係の検討による匂い受容機構の解明

近年明らかになりつつある匂い受容機構の知見では,有機分子の様々な構造上の特徴と香気との間に密接な関係があることが示唆されている。つまり,様々な香気素材の構造上の相違が匂い受容体に及ぼす効果が,素材の香気発現に大きく関係していると考えられる。しかし,膨大な化合物が単離や合成されているにもかかわらず,分子構造の特徴と香気との間の系統的な研究結果は,ほとんどない。そこで,いくつかの香気発現にとって重要と推定される構造上の特徴を有する化合物を使って,匂い分子における構造と香りの関係を検討している。さらに,これらの検討から得られた知見をもとに,有機分子側からの匂い受容機構の解明も目指している。

(3) 新規香気解明手法を用いた種々の香気素材の香気特性の解明

我々の生活においてなくてはならない食品や化粧品などの香気の発現においては,多数の香気成分の複雑な相互作用が重要なカギを握っている。我々が,開発している新規香気解明手法を用いて,身近の様々な素材の香気特性の解明検討を行っている。現在までに,お茶,日本酒,木材などを研究対象として研究を行っている。

研究内容の図解

研究のキーワード

香料有機化学・香気分子構造・分子構造と匂い・匂い受容機構・構造相関

これまでの主要な業績

  1. Hasegawa T, Fujita T, Tsukumo Y, Fujihara T, Jingu D, Takahashi A, Nakajima K: Investigation of the Aroma Profile of Green Tea Leaves Using Organic Synthesis and Conventional Analytical Techniques.
    Journal of Food Science and Engineering 4, 10-20, 2014.
  2. Hasegawa T, Seimiya H, Fujihara T, Fujiwara N, Yamada H: Aroma Profile of Star Anise and the Structure-odor Relationship of Anethole
    Natural Product Communications 9, 251-256, 2014.
  3. Hasegawa H, Matsunaga T, Yamada H: The Aroma Profile of Myrrh and Its Thermal Variation.
    J. Chem. Chem. Eng. 8, 112-117 2014.
  4. 長谷川 登志夫: 香気素材の香気プロフィール解析と分子の構造変換による香気変化
    ファインケミカル43, 14-22, 2014.
  5. Hasegawa T, Izumi H, Yamada H: Structural Factors in the Odor of a-Santalol Derivative.
    Natural Product Communications 8, 869-871 2013.
  6. Hasegawa T, Kikuchi A, Yamada H: Structure and Properties of Constituents in Hexane Extract of Frankincense.c J. Essential Oil Research 24, 593-598, 2012.
  7. Hasegawa T, Separation of Odor Constituents by Microscale Fractional Bulb-to-Bulb Distillation, Zereshki, S. Ed.; Distillation-Advances from Modeling to Application; InTech; Croatia, 2012; Chapter 9.
  8. Hasegawa T, Izumi H, Tajima Y, Yamada H: Structure-Odor Relationships of α­Santalol Derivatives with Modified Side Chains.
    Molecules 17, 2259-2270, 2012.
  9. Sakamoto A, Ohya N, Hasegawa T, Izumi H, Tokita N, Hamada Y: Determination of the Absolute Stereochemistry of Limonene and a-Santalol by Raman Optical Activity Spectroscopy.
    Natural Product Communications 7, 419-421, 2012.
  10. Hasegawa T, Toriyama T, Ohshima N, Tajima Y, Mimura I,Hirota K, Nagasaki Y, Yamada H: Isolation of new constituents with a formyl group from the heartwood of Santalum album L.
    Flavour and Fragrance Journal 26, 98-100, 2011.