埼玉大学
脳末梢科学研究センター
Brain and Body System Science Institute (BBSSI), Saitama University

ー学内外の知を終結した、戦略的研究拠点ー

組織・構成

個人プロフィール

氏名 綿貫 啓一
所属部門 脳機能解析応用部門
役職 兼任教員 理工学研究科教授

略歴

1991年東京工業大学大学院総合理工学研究科博士後期課程修了.工学博士.1991年埼玉大学工学部助手,1992年講師,1994年助教授を経て,2005年から教授.その間,1996年イリノイ大学シカゴ校客員研究員,2000年マグデブルグ大学招聘研究員,2009年よりセントラル・ランカシャ大学客員教授を歴任.現在,大学院理工学研究科人間支援・生産科学部門教授,脳科学融合研究センター脳科学研究新技術開発部門副部門長,地域オープンイノベーションセンター産学官連携推進部門部門長を兼務.

研究テーマ

(1) VR技術を用いたものづくり技能伝承に関する研究

ものづくり技術者や技能者の会話を分析して,設計・製造知識を抽出したのち体系化し,知識データベース(形式知)を構築するとともに,ものづくり工程の映像(暗黙知)をマルチメディア技術により適切に連携して,膨大な知識の中から利用者が必要としている知識を容易に探し出すことが可能なシステムを研究しています.また,視覚や触覚など五感にかかわる情報をバーチャルリアリティ(Virtual Reality: VR)技術やロボット技術により提示し,言葉では伝えづらい技能を効果的に伝承できるシステムを研究しています.

(2) VR/AR技術を用いたデザインレビューシステムに関する研究

技術者同士が,現実空間やバーチャル空間の中で円滑なコミュニケーションを行うことができるアノテーションシステム,および製品評価を行うことができるデザインレビューシステムを研究しています.これらの空間に複数の技術者・技能者が入り,VR技術や拡張現実感(Augmented Reality: AR)技術により,コミュニケーションをとりながら協働で設計・製造工程を効果的にデザインレビューできるような環境を研究しています.

(3) ものづくり技能の脳科学的解明に関する研究

人間の視覚情報や運動挙動の計測,および近赤外分光法による脳機能計測を同時に行い,VR環境下と実環境下でのものづくり作業における脳活動を解明しており,その計測結果をもとに,効果的なバーチャルトレーニングやデザインレビューなどへの応用を研究しています.

(4) ブレイン・マシン・インターフェイスに関する研究

脳科学や工学の研究成果をもとに,ブレイン・マシン・インターフェイス(Brain-Machine Interface: BMI)と呼ばれる研究が盛んになり,人と機械をつなぎ相互に作用させるシステム技術が注目されています.そこで,人の脳機能を非侵襲的に計測する技術,人に優しいロボット技術やバーチャルリアリティ技術について述べるとともに,医療福祉,ロボット工学,ものづくり,技能伝承などの各分野におけるBMIの研究をしています.

(5) アンビエント・モビリティ・インターフェイスに関する研究

情報通信技術が自然な形で社会の中に溶け込み,人が意識せずに安心,安全,快適な運転ができるアンビエント社会を実現し,移動する喜びと持続可能な交通社会を両立できる環境を創成するためのヒューマンインターフェイス技術を研究しています.人間側から行動を起こして機械や環境側にアクセスするだけではなく,先進的なセンサ・インターフェイスなどで機械や環境側が人間を感知し,機械や環境側からも自律的に働きかけるような環境を創出し,次世代自動車に求められる安心・安全・快適な社会環境を提供しています.

研究内容の図解

研究のキーワード

ヒューマンインターフェイス; バーチャルリアリティ; ロボティクス; 非侵襲脳機能計測; ブレイン・マシン・インターフェイス

これまでの主要な業績

  1. K. Watanuki, L. Hou: Virtual Reality-Based Lathe Operation Training Based on Brain Activity Assessment Using Functional Near-Infrared Spectroscopy, Improving Complex Systems Today, Advanced Concurrent Engineering, Springer, (2011), pp.301-308.
  2. K.Watanuki: Development of Virtual Reality-Based Universal Design Review System, Journal of Mechanical Science and Technology, Vol.24, No.1, (2010), pp.257-262.
  3. K. Watanuki, L. Hou: Augmented Reality Based Training System for Metal Casting, Journal of Mechanical Science and Technology, Vol.24, No.1, (2010), pp.237-240.
  4. K. Kaede, K. Watanuki: Gait Generation and Change of Direction for the Underactuated Three-legged Robot, Journal of Mechanical Science and Technology, Vol.24, No.1, (2010), pp.55-58.
  5. 綿貫啓一:バーチャルトレーニングとOJTを融合した鋳造技能伝承および人材育成,精密工学会誌,Vol.76,No.4,(2010),pp.382-389.
  6. K. Watanuki, et. al., Emotional Engineering, Springer, (2010).
  7. 綿貫啓一(分担):知の協創支援,オーム社,(2010).
  8. 福田収一,綿貫啓一(編著):感覚・感情とロボット,工業調査会,(2008).
  9. K. Watanuki: Virtual Reality-Based Job Training and Human Resource Development for Foundry Skilled Workers, International Journal of Cast Metals Research, Vol.21, No.1-4, (2008), pp.275-280.
  10. 綿貫啓一:VR技術を用いたものづくり基盤技術・技能における暗黙知および身体知の獲得,人工知能学会誌,Vol.22,No.4,(2007),pp.480-490.

業績

査読付き論文65編,査読付き国際会議論文47編,招待論文等17編,著書15編,解説等195編,講演論文282編

受賞

日本機械学会教育賞,日本機械学会設計工学・システム部門業績賞,日本機械学会機素潤滑設計部門功績賞,日本工学教育協会賞(業績賞),ASME CIE部門賞,ICDES2010最優秀論文賞,など22件受賞